リハビリにPDCAは使えるのか?【臨床共育】(37)

PDCA

前回、PDCAはリハビリと相性がいいのか?を考えていった結果、「相性はいいが、事前の目標設定、現状把握を常に加えるべきである」との結論に至った。改めて確認するが、PDCAは何の為のツールかすぐに答えられるだろうか? そう、医療の質をカイゼンする為のツールだ。カイゼンのプロセスがリハビリと相性が良いわけだが、そのサイクルを高速で回し、今の評価を常に加えていけるようでないと、患者やクライエントに使えない。タイムリーでなくなっていくのだ。

そこで、今回は齋藤式マネジメントシート(SMS)を使ってPDCAのスパイラルアップの高速化法を紹介する。

 

リハビリでPDCAを使う大前提!

PDCA

まず、リハビリでPDCAを使う上での大前提……目的を決める事だ。なぜならどんなに良い道具……最強の武器を手にしたところで、使いどころを誤れば、本来出せるはずの成果は一切得られないからだ。

図を見てわかる通り、PDCAは最初の計画が肝心であることがわかるだろう。リハビリと全く同じであることは言うまでもない。

 

PDCAは基本的に改善ツール

繰り返しになるが、PDCAは基本的に改善ツールだ。そして前回話したように、スピード感が低下しやすい特性があるため、今回は高速でこのツールを回し、改善に改善を重ねてより良い状態にしていく……スパイラルアップを促進することが目的となる。

先の図を見てPlan(計画)の領域で考えることが多数あることにお気づきだろう。

そう、自分の毎日の行動やタスク管理をする分には、言葉通りPlan(計画)→Do(実施)→Check(評価)→Act(調整、次回の行動計画)でいいのだが、リハビリで使う場合、シンプルに今の評価と計画の調整に使うのがオススメだ。

 

齋藤式マネジメントシート(SMS)

そこで紹介したいのが齋藤式マネジメントシート(SMS)だ。

このSMSのコンセプトは「マインドマップやその他ノート術をよく知らない療法士でも思考の整理ができるようになる」ことにある。筆者が作業療法士であり、脳科学や脳の学習メカニズムをリハビリに取り入れてきた経験や、マインドマップインストラクターとしてMental Literacyを伝え続けてきたこと、臨床共育メンター®︎としてPeople Managementこそ21世紀のリハビリスタイルだと確信したことから生まれたものだ。Box16、Box64、Box81とバリエーションがあるが、今回は基本のBox16を使って紹介しよう。

 

計画したリハビリを実施!PDCAサイクルを回してみよう!

図にあるように、SMSBox16を縦に四分割し、Plan(計画)→Do(実施)→Check(評価)→Act(調整、次回の行動計画)と一番上のBox内の最初の行に書き入れてしまおう。

*図は見やすくするために赤文字記入だ。赤以外の色で書くといいだろう。

手順

  1. 今日の日付、テーマは対象とする患者、クライエントの名前とリハゴールを記入しよう。
  2. 1Boxに1プラン。最大4つのプラン(リハ内容)が記入できる。(Plan)
  3. リハ実施。
  4. 実施した内容、事実をPlanのすぐ右隣のBoxに記入する(Do)
  5. 実施内容、事実を評価し目標が達成できたかを、Doのすぐ右隣のBoxに記入する(Check)
  6. 目標とのズレ、未達の原因を修正する為の内容を、Checkのすぐ右隣のBoxに記入する(Act)
  7. Actをふまえ、新しいシートに次回行うPlanを記入する。

と、こんな手順で行なっていくことになる。

 

スパイラルアップの為のひと工夫

PDCAにはスパイラルアップという言葉があるのはご存知だろうか?筆者の手書きで申し訳ないが、図を見て欲しい。

スパイラルアップ

このように、常にPDCAのサイクルを回し続け、目標に向かって改善を続けていくというものだ。PDCAの流れとリハビリの流れが似ている、むしろ同じ、と筆者が何度も繰り返す意味がわかっただろうか。

さて、そこでSMSBox16でもこんな使い方がある。

そう、あえてプランを一つに絞り、スパイラルアップを一枚の中で可視化するという方法だ。

あわせて参考にしてほしい。

 

すべてはPeople Managementの為に

森本会長のコラムでは統合と解釈についてシンプルにお伝えしている。それをどうにかすぐに使えるものにしたい。もっと簡単に利用してもらいたいと考えている。

そこでこれまで齋藤が臨床現場で使い、また学生、新人指導で使ってきた、人材育成……People Managementツールをリニューアルして紹介していくことにする。

このSMSのBoxシリーズはシートも使い方も全て公開していくので、今後もチェックしてほしい。

IAIR副会長齋藤信
IAIR副会長/臨床共育メンター®︎
作業療法士 齋藤 信

追伸

この齋藤式マネジメントシート(SMS)「Box16」をダウンロードして使ってみたいと言う方はコチラのフォームからダウンロードリンクを手に入れてほしい。

お申し込みはコチラ

 

その他の使い方を紹介

次回以降、色々と使い方を紹介するとしよう。お楽しみに!

ABOUTこの記事をかいた人

Makoto Saito

作業療法塾塾長、臨床共育マネジメント主宰、IAIR副会長! 精神科作業療法士として13年臨床経験を重ねたのち、起業。臨床教育を共育にCHANGEするというビジョンのものと、療法士の育成に人生の全てを懸けている。 また、臨床共育メンター®養成として、臨床指導者や管理職向けの講義、コーチングも行っている。