From:齋藤 信
みなさん、こんにちは。
齋藤信です。
100のリハ科があれば、100の解決策が必要。
リハ科経営100の事例検討会です。
いただいたアンケートのご回答やご相談をもとに、
事例化し、僕からの解決案を出し、ディスカッションまでしちゃいましょう。
目指せ100CASE!
今回はCASE:003です!
「新人教育では抽象的なアドバイスではなく
具体的にこうしたほうがいいなどの
アドバイスの方が良いような印象ですが、
それだと考える力が育たないような気がするのですが
どうなんでしょうか?」
(理学療法士 6年目 一般職)
ということで、この相談を整理したのが掲載しているマインドマップです。
今回の回答はシンプルです。
「最初は必ず具体的にアドバイスすること」
これが大原則です。
なぜって……じゃあ、たとえ話をしましょうか。
あなたは、お使いを頼まれた小学生。
目的地の住所だけ預けられ、行って来いと家から出されました。
行ったこともない見知らぬ土地の見知らぬ住所。
当然、スマホもなければ、地図もない。
不安でしかたないけど、知らない大人に話しかけられるほど勇気もなければ、度胸もない。
しかも、大人たちは小さなあなたに目もくれない。
さあ、そんな状況におちいったなら、
どんな助けが欲しいと心から思うのでしょう?
ね、新人さんも一緒です。
最初は具体的に先輩がやってみせる。
わかってないなら、具体的に説明する。
考えることができてなさそうなら、一緒に考える。
最初の1回はそれでいいんです。
ここでいう考える力……つまり思考力とは、「思う」+「考える」なんです。
・思う=イメージできる=視覚化された情報を持っている=体験したこと
・考える=情報を統合または分析できる=統合または分析方法を知っている=考える手順を経験している
考える力が育たない……の前に、新人さんが考える方法を知っているのかを知ることです。
ざっくりと昭和ど根性世代、KY世代、ゆとり世代、さとり世代に分けていくと、次第に自分で考え、ゼロから作り出す経験が少なくなっています。
世の中が満たされるのはいいことなのですが、
その分、満たされないものを自分で考え作り出す経験値が下がっているんです。
例えば、鉄砲のオモチャが欲しいと思ったらどうします?
昭和ど根性世代だったら割り箸ゴム鉄砲を自作しますよ。
でも、さとり世代は真っ先にネット検索し、マニュアルをスマホで見ながら作成です。
で、マニュアルの不備があってもマニュアル通りに作ったんだからゴムが上手く飛ばなくてもしかたない、と。
これは、前の世代がヒントや時には具体的な方法を一度は見せることで、
工夫の余地や、自分の知っているやり方以外があるんだと気付いてもらわないことには、
次になにをしていいか分からないんです。
これは別にバカにしているわけでも、
思考力が落ちているからしかたないとかって話ではありません。
長々言いましたけど、
解剖学を一切知らない高校生に、療法士の専門用語で話しても分かるわけがないのと一緒です。
地図を準備してあげましょうよ!
まずは、考えるための下地がどこまでできているのかを確認し、
そのうえで、その新人さんにあわせてどこまで具体的に伝えるかのさじ加減をしてくださいね。
さあ、ということで、今回は「どこまで教えるべきなのか?」と勝手に銘打って回答しました。
今回のケースをみて、あなたはどう感じましたか?
リハ科が100あれば、100通りの解決策が求められます。
100通りの解決策を出せば、あなたのリハ科と同じ悩みを抱える誰かのリハ科が救われます。
一緒に、解決策を考えてみませんか?
臨床共育メンター 齋藤 信
追伸 1
まだまだトンデモリハビリ科がありそうですね。
事例として現場の悩みを聞かせてください!
>>> https://1lejend.com/stepmail/kd.php?no=UkDpwsUIRnM